関脇霧馬山(27=陸奥)の、事実上の大関昇進が決まった。この日午後、日本相撲協会の佐渡ケ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)が、八角理事長(元横綱北勝海)に、霧馬山の大関昇進をはかる臨時理事会の招集を要請し、これを受諾された。31日の臨時理事会と大相撲名古屋場所の番付編成会議を経て、大関霧馬山が正式に誕生する。

打ち出し後、佐渡ケ嶽部長は霧馬山について「成績も(3場所)合計34勝で申し分ない」と14日目時点の数字を挙げたことから、千秋楽の結果を待たずに大関昇進を審判部内で決め、理事会招集を要請したことを示唆した。相撲内容についても「初日からぎこちなかったが、勝つごとに内容が良くなってきた」と総評した。霧馬山の良さについても、私見としながら「いろいろな見方がありますが、足腰の良さ、土俵際の粘りで最後は自分の形になっているように見えた」と評価した。

大関昇進が決まれば「立ち合いの変化とかをなくして真っ向勝負で行ってほしい。自分の相撲を磨いてほしいですね」と看板力士になるからこその注文を付けた。

また、今場所の残る3関脇についても言及。先場所と今場所の合計が22勝の大栄翔(29=追手風)、ともに21勝の豊昇龍(24=立浪)と若元春(29=荒汐)の3人だが「来場所は(3人とも)大関とりの場所になるか」の問いに「大関をかける場所になります」の明言。その上で「この3人が『俺が先に』という気持ちで頑張ってほしい。そうすれば平幕から(新たな候補が)また上がってくる」と相乗効果に期待。「来場所が楽しみです」と話し、場合によっては9月の秋場所で最大5大関も考えられる飽和状況にも「いいんじゃないですか」と活性化は歓迎、の様子だった。

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