日本相撲協会は名古屋場所初日の9日、新弟子検査をただ1人受検したウクライナ出身のダニーロ・ヤブグシシン(19=安治川)が合格したと発表した。興行ビザ取得後、9月秋場所にも前相撲を行う。

戦火の母国から昨年4月に来日。12月に安治川部屋に入門した。両親はドイツ在住で、出身のビンツニャの大学に通う兄だけが母国に残る。それだけに「関取になって、おいしいものを食べたい」と、別々に過ごす家族4人で、再び食卓を囲むことを夢見ている。 目標は師匠の安治川親方(元関脇安美錦)のような技巧派。新弟子検査を受検した際には、大きな瞳の甘いマスクで「カッコイイとは言われたことがあります」と、流ちょうな日本語で話していた。