関脇安青錦(22=安治川)が、西前頭2枚目の美ノ海(33=木瀬)に勝ち、初日から2連勝とした。

持ち味の前傾を崩さず、辛抱強く勝機を探り続ける。立ち合いで変化ぎみに上手を取った初日から一転、本来の姿が戻ってきた。「自分の動きを意識してやりました。相手より、気持ち低くいくという感じでいきました。思ったよりは、動いている感じはしました」。

ただ、取組後の土俵下で左足首を気にするなど、ケガはまだ万全でない。そんな中、連勝発進は悪くない。初日は変化ぎみに左上手を取りにいったが、勝ったことに意味があった。「完全ではないけど、1つ、自分の中で乗り越えた。特別な感じがしました」と振り返る。かねて初日は、特に緊張感に包まれるという。

悪くないスタートだが、浮かれてはいない。「2日しかやっていない。番付が上の人とやってないし、体の大きい人とやってないので」。

大関から陥落したが、特例により、10勝以上を挙げれば大関に復帰できる。ただ、安青錦は、数字にこだわっていない。「あんまり白星にこだわっているより、しっかり自分の相撲を取りきることを意識して。勝てばいいもんじゃない」。考えには根拠がある。「まだ若いですから。もう1つ、2つ上を目指す。そこまで(数字に)こだわらない方がいい」。今場所での大関復帰だけに焦点を当てるのでなく、もっと大きな視点から自らの相撲人生を見ている。

だからこそ、ケガを抱えていても、自らを追い詰めない。むしろ、支度部屋で醸し出す雰囲気は穏やかだ。「余計なことを考えないように、1日を全力で生きていく。それが一番成長につながる。明日もいい相撲が見せられるように頑張ります」。日本語が流ちょうな安青錦はあえて「生きていく」と表現していた。【佐々木一郎】