6月6日に開票される「第7回AKB48選抜総選挙」。その投票が19日にスタートしたばかりだが、情報キュレーションアプリ「グノシー」上で展開されている総選挙立候補メンバー272人が回答したアンケートから、注目を集める、ちょっと“意外”なメンバーが明らかになった。

 ファンの間ではそれぞれの“推しメン”以外の注目といえば、AKB渡辺麻友(21)の2連覇、あるいはHKT指原莉乃(22)がそれを阻止し返り咲きを果たすのか。そのほか、卒業を表明している高橋みなみ(24)が一体何位で有終の美を飾るのか、といったところだろう。確かに立候補メンバーにとっても高橋は注目の的で、アンケートの「注目している(気になっている)メンバー」として、AKBでは島崎遥香ら8人、SKE高柳明音、NMB山本彩、HKT外園葉月と、計11人がその名を挙げている。

 しかしその一方で、渡辺麻友の“人気”は意外なほど低い。渡辺の名を挙げたのはAKBの田北香世子と坂口渚沙の2人だけだ。同じ場で戦うメンバーたちにとっての渡辺は、上位が順当すぎるのか、あるいはライバル視するにはあまりに遠い目標と感じているのか、いずれにせよ関心は低いようだ。

 その点からすると目下、渡辺のライバルである指原はAKBで2人、HKTで8人、計10人から名前が挙がっており、高橋に続く“2番人気”となっている。渡辺とは対照的に“ヒール”である指原は、良くも悪くもエンタメ性が強く、勝とうが負けようが話題を振りまいてくれる。そうした魅力を持つメンバーに注目が集まるは当然ともいえるだろう。

 しかし、メンバー内の人気だけを見れば、指原もうかうかしていられない。同じく計10人から名前を挙げられているのがSKE北川綾巴(16)だ。これは同グループのエース、松井珠理奈(18)の計7人(AKB2人、SKE5人)をも上回る。同じく同グループでは松村香織(25)も計7人(SKE6人、NGT1人)と人気が高いが、北川には及んでいない。北川は2013年に第6期生として加入したばかりだが、2014年12月に発売されたシングル「12月のカンガルー」では、松井珠理奈・玲奈以外で初となるセンターに宮前杏実とともに抜擢された実績を持つ。“ポスト・松井珠理奈”との呼び声も高く、エース候補生としての資質は十分。しかし昨年の総選挙では圏外に終わり、今回の巻き返しに注目が集まる。

 北川ばかりではない。AKB向井地美音(17)も注目メンバーの1人。同グループ6人、NMB2人、HKT1人の計9人から名前が挙がっている。小学生時代から子役として活動していたことでも知られるメンバーだ。同グループ内だけでなく、他の姉妹グループから垣根を越えて注目を集めている点は特筆すべきだろう。同じように他グループから注目されているメンバーには、AKB川本紗矢(16)もいる。こちらはAKB4人のほか、SKE、NMB、HKTからそれぞれ1人ずつ、計7人となっている。アイドルとしては正統派のイメージ。川本の名前を挙げたAKB田北香世子と坂口渚沙が、同じく渡辺麻友の名前を挙げている点からも“ポスト・渡辺麻友”の候補だと言えるかもしれない。渡辺票の一部が川本に流れるようなことがあれば、上位に食い込む可能性は大いにあるだろう。

 NMBにも注目を集めるメンバーがいる。須藤凛々花(18)だ。名前を挙げているのは同グループ内のみだが、その数は計8人。これは同グループのエース、山本彩の5人(AKB3人、NMB2人)を上回る。須藤は2013年の「第1回AKB48グループドラフト会議」で第1巡目に指名され、翌2014年1月の「リクエストアワーセットリストベスト2002014」で初お披露目。しかしその後、同年7月に網膜剥離のため活動を一時休止するなど実質的な活動期間はまだ短いが、今年3月に発売されたシングル「Don’t look back!」ではドラフト生として初めてシングル選抜メンバーに選出されるなど、その実力を高く評価されている。一般的な知名度は低いが、須藤の名前を挙げた吉田朱里は「今NMBで1番勢いがあるメンバーです!これからの48グループの中心として活動しそうな気がする!」とコメントしており、今後が期待されるメンバーだ。

 SKE北川、AKB向井地、川本、NMB須藤といったメンバーが今回の総選挙でどのような躍進を遂げるのか。総合順位だけでなく、各グループ間での“下克上”といったカードに注目して観戦するのも一興だ。