STU48が27日、広島市のゲバントホールで陸上公演ツアー広島公演を行い、今年の全公演日程を終了した。公演では、来年2月13日に発売する2枚目シングル「風を待つ」のミュージックビデオ(MV)を初公開した。

撮影は広島県尾道市で、2日間にわたり行われた。ドローンを使用し、全編を1カットで撮影するという挑戦的なMVで、10テークかけて完成したという。センターを担当する瀧野由美子(21)は「カメラが見えていないところでも、全速力で走って、回り込んで先にスタンバイというシーンも何回もありました」と裏話を明かし、「私たちだけでなく、尾道の景色の良さもたくさん感じていただけるMVになってるんじゃないかと思います」とコメントを寄せた。

撮影を前に配布された資料には、三石直和監督からの「覚悟してください」というメッセージが書いてあり、岡田は「これはただごとじゃないMVだな」と実感したという。「振り付けの辻本さんにも厳しく指導していただきました。今回は自主練して撮った動画も先生に見ていただいたり、いろんな方のお力もあり、今までにないほどに1人1人が頑張った、悔いのない良いMVになったと思います」と自画自賛した。

場内にMVとメーキング映像が流されると、大きな拍手が起きた。甲斐心愛(15)は「誰かがミスしたら、もう1回撮らないといけないから、ハラハラドキドキが楽しかったです」と告白。選抜最年長の田中皓子(22)は「撮影が終わると、スタッフさんが『田中~!』って、酸素ボンベをいち早く私のところに持ってきてくれて…。みんなきついけど、1番きついんだろうと思われた」と笑わせた。

シルク・ドゥ・ソレイユのダンサー経験のある辻本知彦氏によるコンテンポラリー風の振り付けで、メンバーが踊りながら、市内の100を超える石段を駆け上がった。尾道の名物でもある路地裏のネコをイメージした振りもポイントという。三石監督からは「尾道に行くと分かります。こんなところで(撮影を)やったのかと…。そこいる猫たちが、僕らをいやしてくれました。瀬戸内のネコたちのように、彼女たちが愛されていくことを願います」と、メンバーたちへのメッセージが寄せられた。

この日は11月7日に21歳の誕生日を迎えた、岡田の生誕祭イベントも行われた。岡田が好きと公言しているアネモネの花で作った造花を用意して祝福するファンに、岡田は「いいんです。造花の永遠に残るから」とうれしそうに感謝した。来年の目標を聞かれると、「STU48の年にしたい。個人的には、あんこちゃんに会いたい」と、瀧野が実家で飼っている愛犬に興味を示した。岡田への強い愛を公言? している瀧野は「いつでも来て下さい!」と跳びはねて喜んでいた。