プロダンス「D.LEAGUE」の6シーズン目が、大きく変わって開幕した。
【会場が大きくなった】レギュラー会場だった東京ガーデンから約2キロ離れたTOYOTAアリーナ東京に。Bリーグ・アルバルク東京の本拠地で、10月3日に開場したばかりで、バスケットボールなら1万席、Dリーグはステージ設営の関係で6500人を収容する。
これまでより2000席ほど増えたためか、初日は客入れが混乱。20分以上遅れて開演となった。時間に正確なのがDリーグなのに、その伝説が崩れた。
【いいにおい…】待っている間、無性に気になったのが、においだ。通路と客席を仕切っているのが、暗幕1枚の場所があるから、スナックコーナーの唐揚げやポテトフライ、チュロスのにおいが漂ってくる。甘くてしょっぱい、みんなが大好きなにおいだからおなかがすいてくる。終演後は、居酒屋で唐揚げだ! と心に決めたが、終演後の会場周辺はお台場まで足を伸ばさないと飲食店はないし、数は少ないし、遅くまでやってないし、帰れなくなる。
【過去最大の16チームに】冒頭16チームが入場した。LDH SCREAMTとM&Asouken
QUANTSが加わった。そこで、16チームをBLOCK HYPEとBLOCK VIBEに分け、それぞれ1日ずつリーグ戦を行う1ラウンド2日間開催に変更。初日はBLOCK HYPEが4試合行い、それをBLOCK VIBEがステージ両サイドに分かれて、ダンサーが観戦するスタイルに。
よって、各チーム7戦とサイファーラウンドのポイントで順位を争い、上位3チームずつがChampionshipに進出する。
【採点方法がパーセンテージの争いに】これまで獲得項目数で争われた採点が、「獲得割合」に。下記の6つの審査項目を通じて、合計100パーセントのうち、より多くのシェア率を獲得したチームが勝利する。
また、オーディエンスの持ち点が50パーセントあり、専門家によるジャッジと同比率となり、それだけ「民意」が反映するスタイルになった。
◆テクニック(ダンステクニックを総合的に評価)12.5パーセント
◆コレオグラフィー(振り付け、構成、演出)12.5パーセント
◆シンクロパフォーマンス(8人のダンサー全員の動作の一致)12.5パーセント
◆エースパフォーマンス(会場で観戦中のオーディエンスの評価。アプリを利用)25パーセント
◆配信ジャッジ(配信で観戦しているオーディエンスによる評価。アプリを利用)25パーセント
【改変の肝になるはずが、大混乱と危機管理】初日の1st MATCHはCyberAgent Legit vs List::X。いざ、採点となった時に、システムがダウン。会場のオーディエンス評価が即座に集計ができなくなった。MCのケリー隆介が「アナログ的にやらせてもらいます」と説明を開始した。
なんと、あらかじめ観客に配付されていたパンフレットの巻末に、青く塗られたページと、赤く塗られたページがあった。勝ったと思う方の色のページを広げて、高く掲げてくれというのだ。
確かにアナログだ。
それにしても、誰が数えるのだ? どうやって判定するのだ。
すると、青いジャンパー姿で、手動のカウンターを持ったスタッフが場内に広がった。
「カチャカチャカチャ」
アナログ的に数えている。
うそだろ? いや、日本のエンターテインメントの最高峰、NHK紅白歌合戦だって、日本野鳥の会による「目視」を信じて、その年の最後の勝敗を決するではないか。
デジタルでいて、古式ゆかしい厳かな採点システム。
そして、ボードもスタッフも、万が一のために準備していた危機管理は見事だった。
たしかに、前の会場でもスマホがつながりにくくなることあったからね。
ただし、時間がかかる。最初の採点は30分以上を要した。
その間は、出番を終えたダンサーが待機する「キス&クライ」でのインタビューで時間を潰した。ただ、採点が出る前だから、コメントはなんとなく上の空。どう答えていいのか戸惑いも隠しきれず、ある意味、人間的。素顔が見え隠れする時間だった。
こうして、大ハプニングに見舞われた25-26SEASON初日の結果はこちら。
4th MATCHの得点差は2.4。数値化されると、どれだけ接戦だったかわかりやすい。
【BLOCK HYPEの結果】(数字はパーセント)
1st Match:CyberAgent Legit○vs●List::X(68.7-31.3)
2nd Match:avex ROYALBRATS●vs○LDH SCREAM(47.0-53.0)
3th Match:Benefit one MONOLIZ●vs○Medical Concierge I’moon(46.3-53.7)
4th Match:KOSÉ 8ROCKS○vs●dip BATTLES(51.2-48.8)
約1時間近く予定より遅く終わった。
「時間に正確なDリーグ」らしくない、失態だった。
〈D.LEAGUE25-26 ROUND.1 BLOCK HYPE〉◇10月26日◇東京・青海 TOYOTAアリーナ東京
【2日目の激変】
2日続けて同じ会場に向かう。この日は直前になって、関係者入り口変更の連絡があった。
1カ所に入り口が集中した前日の反省から、何カ所かに分散したようだ。
隣席の記者は唐揚げのにおいに誘われて、通路に出たが店の前は行列だったそうだ。
「開演までに帰ってこれないから」とあきらめたそうだが、やはりにおいに誘われる人が多いようだ。
場内の新たな混雑は生まれていたが、開演はオンタイム! 律儀なDリーグが戻ってきた。
【入場シーン】さて、前日はアクシデントで、全体に弛緩した雰囲気がぬぐえなかったが、今夜はどうか? 会場が広くなった分、どのパートも少しずつ時間がかかっている。入退場する花道も20メートル以上は長くなっている。その分長くなるからだろう、入場曲も共通の曲から各チームのオリジナルテーマ曲に転じていた。
プロレスが好きな私にとって、チームの入場シーンはDリーグには欠かせない見せ場だと思っている。曲を聴くだけで、だれが入ってくるかが分かる、期待感と緊迫感の高まりがピークに達する瞬間でもある。
できれば、オリジナル曲だけで、一気に入ってきて欲しい…。パワーホールなら長州力、スカイ・ハイならミル・マスカラス(古すぎるか)みないなわかりやすさとともに。などと思ってしまう。前夜から感じていた違和感の1つがそこにあったように思う。
ただし、Dリーガーの意見は「ファンのみなさんとふれあう時間が長くなったのはいいこと」(CyberAgent Legit・TAKUMI)など、前向きだった。裏を返せば、出演前の張り詰めた瞬間に、浴びる声援は何よりの後押しになるのだろう。
Dリーガーにとっても、入場シーンは大事な場面なのだ。
【ハーフタイムは】採点システムも復旧して、各パートがスムーズになった。そうすると、1日4試合しかないの? そんな不満も出てくるはず。なにしろ、これまで1試合は入場から採点を経て退場まで約20分。4試合80分では、物足りなさもある。
そこで、今季はハーフタイムで観戦していたDリーガーがチームごとに簡単なパフォーマンスを披露したり、アリーナに席に降りて、通路を練り歩いたりと、親近感を抱く時間が設けられた。
当初は「いらないんじゃない?」と懐疑的だったが、ファンが喜んでいる姿をみたら、よかったなと思ってしまう。私は2階席にいたから「アリーナ席はいいなあ」と思っていたら、あるDリーガーが私に気づいて手を振ってくれた。
3年間、通ってきてよかったと、うれしかった。
楽しい時間が続きますよう、今後にますます期待!
以下は2日目の結果です。
【BLOCK VIBEの結果】(数字はパーセント)
1st Match:DYM MESSENGERS●vs○KADOKAWA DREAMS(41.4-58.6)
2nd Match:CHANGE RAPTURES○vs●LIFULL ALT-RHYTHM(64.1-35.9)
3th Match:M&Asouken QUANTS●vs○FULLCAST RAISERZ(68.8-31.2)
4th Match:SEGA SAMMYLUX●vs○Valuence INFINITIES(43.0-57.0)
HYPE&VIBEとも好ゲームが多かった。自分の勝敗と違う結果が3試合あった。
いい意味でも悪い意味でも、期待を裏切られたチームが5つあった。
試合後の彼らの声も取材した。
今回は、だらだらと書き続けると「間延びしてる」とお叱りを受けそうなので、機会をみつけて書いてみたい。





