以前も書いたが、新聞社の芸能デスクは紙面製作工程時間上、午前4時とか同5時に就寝するのは当たり前なのだが、今週は諸事情で、生活時間帯がほぼ逆といえる午前6時起床が計3日間もあり、「体内時計」が崩壊寸前で完全にフラフラ状態。

自宅を出て、地を這うように駅にたどり着いたあたりで生体エネルギーがいよいよ枯渇寸前に。自身の脳内で“カラータイマー”が点滅し始めたところで、駅ホームにあった自販機が目に入った。

日ごろまったく意識して見たことがなかったのだが、缶コーヒーやジュース、清涼飲料水などと並んで「とん汁」の文字が。

さらに「ふかひれスープ」や「濃厚デミグラススープ」の缶まであったから、その豪華な味噌汁&スープ系缶のラインアップに何だかよく分からない興奮が沸き起こってアドレナリンが分泌され、その作用により、生体エネルギーが多少“蘇生”した。

そしてその勢いで、ラッシュでごったがえすホームで、「とん汁缶」「ふかひれスープ缶」「濃厚デミグラススープ缶」を3本一気買いしてしまったのだ。

駅ホームで購入した「豪華缶」3本。個人的には「マルちゃんワンタンスープ」シリーズの参戦も待たれる
駅ホームで購入した「豪華缶」3本。個人的には「マルちゃんワンタンスープ」シリーズの参戦も待たれる

「とん汁缶」には「じゃがいも、ごぼう、こんにゃく入り」と書かれ、「ふかひれスープ」の缶には「気仙沼産」「コラーゲン1000mg」の文字が。「濃厚デミグラススープ缶」には「溶け込むビーフの旨み」とあるから、読むだけで朝からヨダレが出そうになる。

ヤケクソ気味に駅のホームでこの3本を飲み干してパワーを補充し、体を完全復活させてから出勤しようと当初は思ったのだが、買った直後に電車が到着してしまい、3本の缶を腕で抱えるように持ったまま慌てて車両に乗ってしまったため、豪華スープを味わうことに失敗。

さらにこの缶、いずれもけっこう熱い。ラッシュの満員電車内で、「とん汁」だとか「ふかひれ」だとか「濃厚デミグラス」だとか書かれた缶3本を腕に抱えた男が「あちっ、あちっ」とつぶやきつつ、熱さでうろたえるような妙な挙動をしてしまったため、ほとんど不審者である。

というわけでこれら豪華缶の肝心の味。実はその後、バッグに3本とも入れてしまったのだが、飲むことをすっかり忘れてしまい現在に至っている。要するにまだ飲んでいない。

完全に記者失格の大失態だが、すっかり冷えた3本のスープ系缶をいつ飲むか、正直、頭を悩ませているところである。【文化社会部・Hデスク】