死去したことが明らかになったザ・ワイルドワンズのリーダー加瀬邦彦さん(享年74)の所属事務所は22日、加瀬さんは都内の自宅で20日に自殺したと発表した。昨年2月に下咽頭がんと判明、同3月に手術したが、最近は体調が優れず、精神的に不安定だったという。
94年に食道がんを患い、食道と胃の3分の2を摘出する手術を受けた加瀬さんはその後、自然治癒力を上げる呼吸法を実践するなど健康管理に人一倍気を使っていた。ところが昨年2月に下咽頭がんが判明した。ショックを受け、公私にわたり親交の深い加山らに相談したという。同3月に保存療法ではなく、手術に踏み切った。これが声帯を摘出する手術だったという情報もある。同7月には音楽活動の休止を発表。オーナーを務める東京・銀座のライブハウス「ケネディハウス」の月1回公演への出演もキャンセルした。ステージ復帰を目指して自宅療養を続けた。音楽関係者は「療養しながらも、ライブステージに立てないことに悩んでいたようだ」と話す。
今月に入って体調が優れなくなった。精神的に不安定となり、20日に東京・港区の自宅で自殺した。手術後から使っていた呼吸用のチューブを自分でふさいで命を絶った。遺書はなかったという。警視庁は事件性はないとしている。
所属事務所はこの日、「必ずステージに戻ってくると信じておりましたが、願いが届かず無念です。療養中にお励ましいただきました皆さまには心より深く感謝申し上げます」と文書でコメントした。
加瀬さんは66年に「ザ・ワイルドワンズ」を結成。デビュー曲「想い出の渚」が50万枚の大ヒットとなるなどグループサウンズブームの立役者だった。71年にグループは解散したが、81年に再結成。プロデューサーや作曲家として、沢田研二の「危険なふたり」「TOKIO」や、アン・ルイス「女はそれを我慢できない」なども手掛けた。



