「2015神宮外苑花火大会」(日刊スポーツ新聞社主催)が、東京・神宮球場などで開催された。神宮では氷川きよし(37)を筆頭に演歌勢が熱唱。来場者は4会場で計約6万2000人。周辺を含め約39万人が夏の風物詩を楽しんだ。

 30度を超える暑さの中、氷川も熱いステージで観客を魅了した。デビュー曲「箱根八里の半次郎」では、観客が持つうちわが歌に合わせて右に左に大きく揺れた。これを眺めながら、何度も「ありがとうございます」と感謝した。「きよしコール」もこだました。まさに氷川劇場となった。

 単独の歌唱は2曲にとどめた。新アルバム収録曲「男花」では、リズムに合わせて体を勇ましく左右に振った。

 <歌詞>おーとーこーばーなー

 自慢の高音を神宮の杜(もり)に響き渡らせた。

 花火打ち上げ直前、浴衣姿の山川豊(56)田川寿美(39)水森かおり(41)らがカウントダウンを行った。「3、2、1」の掛け声の後「たぁまや~」と叫んだ。これを合図にステージ後方側から打ち上がった鮮やかな花火を見上げて「スッゲー!」と感激の表情を見せた。「うれしい。来年もここで歌いたい」。1万発の花火で彩られた夜空を何度も見上げた。

 36年の歴史を持つ神宮花火大会に初参加した。「この球場は開放的な空気感がすばらしい。最高ですよ。やみつきになりそう」。演歌界の貴公子は、目の前で咲く大輪の花を前に気持ちを新たにしていた。