6日に舞台から転落して死亡した俳優中嶋しゅうさん(享年69)の妻で女優鷲尾真知子(68)が7日、初日を迎えた舞台「ふるあめりかに袖はぬらさじ」(8月6日まで、東京・明治座)に出演した。

 鷲尾は、遊郭で「やり手」と呼ばれる遊女と客の取り持ちを行う女性を演じた。コミカルな役どころで、1幕、2幕とも気丈に演じ、観客を笑わせた。

 カーテンコールでは、主演の大地真央(61)が「どんなに雨が降る日があっても、必ず晴れる日は来ます。8月6日まで、出演者一同頑張りたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」と、鷲尾への励ましも込めたあいさつをし、観客も温かい拍手を送った。鷲尾は時折笑みを見せながら、大地の言葉に目をうるませた。

 当初、終演後に大地、鷲尾ら出演者が、報道陣の取材に応じる予定だったが、中嶋さんの訃報を受け、この日の朝に取材は中止になった。

 終演後、鷲尾は関係者とともにタクシーで劇場を後にした。