松坂桃李(29)と沢尻エリカ(31)が23日、東京・スペースFS汐留で行われた映画「不能犯」(白石晃士監督、2月1日公開)公開記念イベントで、メンタリストのDaiGo(31)に心を完全に読まれて「ゾクッときた」と仰天した。

 松坂が演じる主人公・宇相吹正が、思い込みやマインドコントロールで殺人を犯す物語にちなみ、DaiGoが2人の心を読む、心理戦が行われた。中にフェルトペンが入ったケースが登場し、松坂と沢尻は、DaiGoから「利き手でケースを取り、利き手と反対の手で、自分の意志で(ペンを)選んでください」と指示された。

 松坂は、所属事務所で99問のアンケートに答えたことがあり「小6から中3の精神年齢です」と出て、関係者から「しっかりしろ」と言われたことがあるという。一方、沢尻も「気分が顔に出る」と言い、苦笑い。そんな2人が「(性格は)分かりやすい」と口をそろえると、DaiGoは「芸能界の中でも難しい方」と警戒を強めた。

 松坂は、DaiGoから「青が好きだったら青を取ってもいいですけど、バレそうだと思ったら変えてもらってもいい。ちなみに今日のお勧めは緑色」と言われると、DaiGoが目をつぶるやいなや緑色を選んだ。DaiGoは「集中力が高く、真面目な方で…もっと言うと、負けず嫌いでこだわりが強い。そういう人に挑発をかけると必ず乗ってくる。選んだ色は間違いなく僕が挑発をかけた緑」と難なく当てた。

 松坂が驚きと戸惑いが入り交じった表情で「自分の意志で、と言われたし変えるのも嫌。目に優しい色が好き」などと言うと、DaiGoは「動揺すると、いろいろな理由を言うようになる。女性の皆さん、男性や彼氏に浮気を問い詰めると、聞いてもいないことを言うようになる」と痛いところを突いた。松坂は苦笑するしかなかった。

 次に臨んだ沢尻も、緑を選んだ。沢尻が「(選んだペンをケースに)戻しました!!」と上気した声で答えると、DaiGoは「あの声のトーンが気になるな…。裏をかいているので、もっとも裏をかいた合理的な選択は(松坂と)同じ色だから緑」と答えた。沢尻は「本当にすごすぎる。絶対、続かないと思うかと…分かるんだ」と驚いた。

 松坂はイベントの最後に、「DaiGoさんが来て、洗脳のことをしゃべって別途料金かな…お得感がある。自分も舞台上に立ててお得感がある」と観客にアピールした。

 「不能犯」は、漫画誌「グランドジャンプ」(集英社)で連載中の人気コミックの実写化作品。都会の真ん中で次々と変死事件が発生。その現場で必ず目撃される黒スーツ姿の男・宇相吹(松坂)は、殺してほしい理由と連絡先を書いた紙を電話ボックスに張ると、引き受けてくれることでうわさの男で、視線だけでターゲットを確実に死に至らしめることができ、その死因は病死や自殺に事故で、罪に問われないという不能犯だった。

 警察は身柄を押さえ、任意で取り調べを始めるがベテラン刑事も手玉に取られてしまう。その中、多田友子刑事(沢尻)だけが、宇相吹のマインドコントロールが効かないことが判明し、多田は宇相吹のストップに動く物語。松坂は「背筋がゾクッと来るような作品は、この時期にはなかなかないので…どのように受け取られるのか、というのがある」と映画について語った。【村上幸将】