中谷美紀(42)主演のTBS系連続ドラマ「あなたには帰る家がある」(金曜午後10時)の初回が13日に放送され、平均視聴率9・3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録したことが16日、分かった。15分拡大で放送された。

 作家山本文緒さんが、94年に発表した同名小説のドラマ化で、2組の夫婦の日常に潜む不満やすれ違いを描く群像劇だ。初回は、それぞれの夫婦に亀裂が生じ始めたところまでが描かれた。

 主人公の真弓(中谷美紀)は結婚13年目の主婦。1人娘の中学受験も終わり、十数年ぶりとなる仕事復帰を決意する。夫の秀明(玉木宏)は、住宅販売会社に勤めるサラリーマンで少々雑な真弓と対照的に性格はきちょうめんだ。

 秀明はある日、モデルハウスを訪れた太郎(ユースケ・サンタマリア)と妻の綾子(木村多江)の接客をする。後日、太郎の自宅を訪れ、建て替えの営業をするが、太郎は横柄な態度を続ける。綾子は帰りがけ、夫の無礼をわび、秀明は自分を気遣うけなげさに心を奪われてしまう。

 職場復帰した真弓は環境の変化に苦戦を強いられ、年下社員にお荷物扱いされ、ミスもしてしまう。落ち込んで帰宅すると、家事に非協力的な夫と口論になってしまう…。

 中谷は今月初めに、同ドラマの試写会イベントに出席した。ドラマのテーマ「夫婦」について聞かれると、私生活で独身を貫いている自分を引き合いに、「私は行かず後家と言われて久しいのですが、真弓を演じれば演じるほど、もともとなかった結婚願望が、さらになくなっていきそうです」と自虐的な回答で観客を笑わせた。冗談とはいえ、中谷にそこまで言わせてしまう「夫婦像」とはいったいどんなものなのか。今後の展開が注目される。