【上海2日=横山慧】乃木坂46が1日、上海のメルセデス・ベンツアリーナで、初の海外単独ライブを開催し、日本時間の2日未明に取材に応じた。今月いっぱいでグループを卒業する西野七瀬(24)へのサプライズメッセージ演出など、現地ファンから熱烈な歓迎を受けた。人気が日本国内にとどまらないことを示した。

アンコールの新曲「帰り道は遠回りしたくなる」の披露後、ファンが一斉に「ありがとう」と書かれたボードを掲げると、センターの西野は驚いて右手を口に当て、涙した。「今日は結構涙をこらえていたんですけど、今、皆さんにとどめを刺されました」。1万人から大歓声を浴び、西野の応援カラーである緑のペンライトが無数に揺れた。

この日は、観客の約9割が中国人。西野へのサプライズ演出も、現地のファンがお金を出し合って数千枚のボードを用意した。先月29日にメンバーが上海に到着した際は、空港で約500人のファンが歓迎した。現地イベント関係者によると、乃木坂46は中国でもよく知られており、20~30代を中心に人気。特に齋藤飛鳥(20)や西野の人気が高いという。

メンバー側からは、冒頭に「ダージャーハオ、ウォーメンシー、ナイムーパンフォーティーシックス ! (こんにちは、私たちは乃木坂46です)」とあいさつするなど、中国語を披露。現役慶大生で、握手会で中国のファンと話したことがきっかけで2年間独学で中国語を勉強したという山崎怜奈(21)は、「私は歌とかダンスが大好き。皆さんは乃木坂のダンス好きですか?」と流ちょうな中国語で尋ね、歓声を浴びた。

現地ファンの温かさに触れ、生田絵梨花(21)は「初の海外公演で心配だったんですけど、そんなことを皆さんが一瞬で吹き飛ばしてくれました」と感謝し、齋藤は「今日からは、海外で応援してくださる皆さんの存在を本当に信じられます」と笑った。西野は「私は卒業してしまうけど、乃木坂はもっと海外でライブをして皆さんに会える機会が増えるように頑張っていくので、変わらぬ応援お願いします ! 」と涙目でアピールした。