2016年に当時18歳だった男性に強制わいせつ行為を行ったなどの罪で起訴された米俳優ケビン・スペイシー被告(59)の初公判が7日にマサチューセッツ州ナンタケットの裁判所行われ、出廷した同被告の弁護人が無罪を主張した。

同被告は男性に飲酒させた上で局部を触るなどした疑いがもたれている。弁護人は容疑2件について否認し、本人による陳述はなく、審理はわずか10分で終了した。米メディアによると、グレーのスーツに花柄のシャツ姿で出廷した同被告は、終始落ち着いていて穏やかな表情だったという。保釈金の支払いなしで裁判所を出ることが認められ、次回3月4日に再び出廷する予定だという。

 

被害者は元ニュースキャスターのヘザー・アル-さんの息子で、働いていたレストランで勤務終了後に一緒に飲酒し、同被告の行為を携帯電話で撮影して友人に送っていたと言われている。有罪となれば最大で禁錮5年の刑になる可能性がある。スペイシーは他にも、複数の男性に性的暴行加えたとして告発されており、そのうち92年に起きた性的暴行事件に関しては米ロサンゼルス郡検察当局が時効を理由に起訴を見送ると発表している。スペイシーは昨年末、SNSで自らの潔白を主張するビデオを投稿していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)