美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長(74)が、斎藤工主演の映画「麻雀放浪記2020」(白石和彌監督、4月5日公開)の内容に苦言を呈した一部の国会議員を「心の狭い政治家だな」とチクリと刺した。

同作は阿佐田哲也氏の250万部を超えるベストセラー小説「麻雀放浪記」が原案。主人公の「坊や哲」が1945年から、新たな戦争が起こった後の2020年にタイムスリップし、東京オリンピック(五輪)・パラリンピックが中止になりマイナンバーがチップになって人間の体に埋め込まれた管理社会に対してマージャンを武器に戦いを挑むストーリーとなっている。

オリンピック(五輪)が戦争で中止になったという架空の設定などが問題視されており、先月31日に衆院第1議員会館で行われた国会議員向けの特別試写会では賛否両論あったという。配給の東映は上映中止となることを避けてか、公開までマスコミ試写、一般試写を一切行わないことを決定した。

この異例の事態に、ネット上では疑問の声があがっている。高須氏は13日にツイッターで「フィクションだよ……心の狭い政治家だな」とチクリ。参議院議員でジャーナリストの有田芳生氏は「東京オリンピックが中止になるという設定の映画。どうして試写会ができないのでしょうか。『ボーッと生きてんじゃねえよ、ニッポン』。この啖呵に共感します」とコメントし、作家の平野啓一郎氏は「事実なら終わってる。フィクションの設定なんて、勝手だろう。誰かの人権を侵害してるとか、そういうことならともかく。五輪は本当に中止してほしい。嫌なことばかり」と嫌悪感をあらわにした。