俳優峰竜太(68)と元タレント海老名美どりさん(67)夫妻の長男でタレントの下嶋兄(けい、37)の結婚会見を取材した。

所属事務所前で父の峰と2人での会見だった。新型コロナウイルスの影響から事務所内ではなく、外での会見となった。だが、その日は風が強く、手がかじかみ、後で自分のメモを見返すと、いつもの汚い字がさらにひどく、まったく読めない状態。マイクを向けていたある女性リポーターは「寒さでマイクを落としそうになった」と笑うほどだった。

そんな寒さを吹き飛ばすような、笑いにあふれる会見は“峰劇場”だった。

結婚会見が父と2人というのも異例だが、峰は「1人じゃだれだか分からないでしょう」と説明。下嶋が出会った経緯を「交流アプリのミートアップで知り合ったフットサル仲間の女性から紹介された」と話すと、「いかがわしいサイトじゃないよな」。結婚の決め手を「母と正反対だったこと」とすると、「いいな…。俺が一緒になりたいよ」。実は逆プロポーズだったことを明かすと「ウチと同じような夫婦になるんでしょうね」とポツリ。報道陣の「奧さんは母親とうまくやれそうですか」の質問には、下嶋より先に峰が「ウチのカミさんとうまくやれる人なんかいないから」と笑い飛ばした。

恐妻家として知られる峰だが、妻の海老名美どりさんはここ最近メディアに登場する機会もなくなり、若い世代はそのキャラを知らないだろう。峰は1982年(昭57)年2月、女優との不倫が発覚し、海老名さんと2人で謝罪会見を行っている。昨年出演したテレビ番組では、浮気発覚時を「ボクサーがノックアウトされると気持ち良くなるって言うじゃないですか。それがちょっと分かった気がします」と修羅場を回顧している。もちろん、浮気をした峰が悪いのだが、あの騒動以来美どりさんは強烈キャラに位置づけられたのだ。

下嶋は翌83年1月に生まれた。峰は「それがあってできた子ですから、いろいろ分かってると思う」とし、夫婦円満の秘訣(ひけつ)を「何があってもカミさんが1番。…かたち上はね」と話した。

父としてアドバイスを送りつつも、絶妙な間のツッコミ(?)で息子のコメントに笑いを加える。まさに、峰の人柄がなせる業だと感じた。