テレビ朝日系アニメ「クレヨンしんちゃん」の野原ひろし役などで知られる、声優藤原啓治さんが、12日にがんのため亡くなったことが16日、分かった。55歳だった。同日、藤原さんが代表取締役を務める事務所「AIR AGENCY」が公式サイトで発表した。

「弊社代表取締役及び所属声優である藤原啓治が癌のためかねてより闘病中のところ令和2年4月12日満55歳で逝去いたしました。ここに生前のご厚誼を深く感謝するとともに謹んでお知らせ申し上げます」

通夜と告別式につきましては親族のみで執り行ったという。

藤原さんは東京に生まれ、岩手で育ち、文学座付属演劇研究所を経て声優となった。病気療養のため「クレヨンしんちゃん」の16年8月26日放送分から休演し、森川智之が代役を務めた。翌17年6月16日に休養から復帰し、仕事を再開。米映画「スパイダーマン:ホームカミング」でアイアンマンことトニー・スタークの吹き替えを担当し「再び、演じられて嬉しいに決まってるよー! ウソじゃないよー!」などとコメント。「アイアンマン」以降、ロバート・ダウニー・Jr.の吹き替えを専属で行っていた。