「第50回NHK上方漫才コンテスト」が30日、関西地区で放送され、ネイビーズアフロが優勝した。

優勝の瞬間、皆川(28)は「よっしゃー!」と飛び跳ねた。今まで数多くの賞レース決勝に進出してきたが、優勝には届いていなかった。皆川は「ほんまに賞レースの決勝は10回くらい…。こんな状況の中、来ていただいたみなさんのおかげでとれた」と涙を流した。はじり(28)も「賞がとれないままで…。やっととれた」と喜んだ。

同コンテストは、通常は生放送で3月に開催されるが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、延期となった。10月12日に約1400席収容のNHK大阪ホールで、観客150人の前で開催されたが、生放送ではなく収録となった。

大会直後に行われた取材会で、皆川は「もちろん生放送でお客さんいっぱいの前がよかったけど、この環境で優勝できるのは今年しかないと思うので、貴重な経験ができた」と前向きにとらえた。

予選に参加した116組のうち、からし蓮根、プードル、きんめ鯛、パーティーパーティー、隣人、ニッポンの社長、ネイビーズアフロ、たくろうの8組が本選に出場し、きんめ鯛が決勝戦でネイビーズアフロと優勝を争った。

すべて吉本興業所属芸人で、11年11月に結成したネイビーズアフロが最も芸歴が長い。その中でやっとつかんだ勝利に、はじりは「やっととれたっていう安心感があって、それでちょっとこみあげるものが…」と喜びをかみしめた。

同コンテストは関西で活動する若手漫才師の登竜門のひとつとして位置づけられている。過去に、ミキ、アインシュタイン、銀シャリ、笑い飯、トミーズらの王者を生み、昨年はさや香が優勝している。【星名希実】