漫画家・吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)氏の漫画「鬼滅の刃」をアニメ映画化した「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」(外崎春雄監督)が8日までで興行収入(興収)200億円を突破した。製作、配給のアニプレックスが9日、発表した。

興収204億8361万1650円、動員1537万3943人を記録し、同203億円の「ハリー・ポッターと賢者の石」(01年)を超えて日本歴代5位に浮上。また、10月16日の初日から24日での興収200億円突破は、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」(01年)の59日を19年ぶりに35日も更新。最速記録となった。

興行関係者によると、共同配給し、営業を担当した東宝の関係者の間では、昨年の段階から興収100億円は視野に入っていたという。その中、新型コロナウイルスの感染拡大で大作、特に洋画の公開が相次いで延期されたことで、封切り段階で全国403館(IMAX38館含む)、9日現在で411館という異例の大規模で公開できた。そうしたタイミングも、日本映画史に残る記録につながった側面はあるという。

過去4作品が達成した興収250億円超えと「千と千尋の神隠し」の持つ歴代最高興収308億円突破は、大ヒットを受けてロングラン上映された先の、来年新春の成績にかかってきそうだ。同関係者は「興収250億円はいくと見ていますが、97年に『タイタニック』が262億円を記録した際、超える作品はないと思ったら『千と-』が出た。映画界は新記録達成への期待が高いでしょう」と分析している。