東京五輪まであと2日。日刊スポーツ芸能面では競技経験のある著名人が選手たちへエールを送る特別インタビューなどを中心とした五輪コーナー「Fight!! 2020」をスタートします。1回目は今日21日、開会式に先だってカナダ代表と初戦を迎える女子サッカー日本代表なでしこジャパンの元代表で3大会連続五輪に出場したタレント丸山桂里奈(38)が登場。日刊スポーツの電話インタビューに応じ、後輩たちにエールを送り、メダル獲得に太鼓判を押した。

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五輪に3度、W杯に2度出場と経験豊富だが「(五輪を)母国でできたらいいなと選手の時は毎回、思いました」とうらやましがる。五輪のイメージを問うと「本当に、そこにあるもの全てが応援してくれるイメージ。人間だけじゃなくてそこに生えている木だったり」と“桂里奈節”がさく裂した。

サッカーは試合間隔を空けるため、開会式前に開幕することが多い。各地を転々とすることもあり、開会式や閉会式には出た記憶がないという。「(今回も)たぶん一番初めにやる試合だと思うので、そういう意味で、女子サッカーだけじゃなくて日本チームを代表しても良いスタート切りたいっていう気持ちだと思います」と選手の思いを推し量った。

短期決戦の五輪ならではの難しさもある。初戦のつまずきは致命傷になりかねないという。「なかなか立て直しが難しいです」。逆に勢いづいたら強い。「何が起きるかわからないのがオリンピックの怖いところ。カナダは粘り強い守備だったり、結構、速い攻撃するイメージ。うまくかわして、自分たちのリズムに持って行けたら大量得点で勝てる可能性もあります」と冷静に分析した。

今回の代表には、攻守の要として11年W杯戦士の熊谷紗希(30)岩渕真奈(28)が選出されているが、五輪未経験の若いメンバーも多い。「今の若い子たちは本当に技術が上手。2人(熊谷・岩渕)がいて、海外でプレーしている選手が今まで以上に多い。初めて出る選手もいますけど、意外と気負わないで勢いでいきそうな気がします。バランスがすごくいい」と期待を寄せた。

最後に「母国でできますから、全てが応援してくれると思って自分たちらしく頑張って欲しいな。そうすればメダル取れると思いますよ」とエール。何色のメダルか問うと「金とれると思いますよ。だって母国だし」とあっけらかんと語る。五輪では12年ロンドン五輪の銀が最高。リオ五輪は予選で敗退し、出場がかなわなかった。「そういう悔しさも踏まえて金メダルをとって欲しい」。そう願う声は、いつにも増して切実だった。【佐藤成】

◆丸山桂里奈(まるやま・かりな)1983年(昭58)、東京都生まれ。小6でサッカーを始め、日体大在学中に女子日本代表に初選出。05年東京電力マリーゼに入団。同年になでしこリーグ新人王を獲得。米国挑戦後、千葉、高槻を渡り歩き16年限りで現役を引退。FIFA女子W杯には2度出場し、11年大会の優勝に貢献。アテネ、北京、ロンドン五輪にも出場。現在はタレントとして活躍中。163センチ。血液型O