大手レコード会社ソニーミュージックと、TWICEなどが所属するJYPエンターテインメントが、共同でボーイズグループプロジェクト「Nizi Project Season2」を発足。発表会見には、第1弾で誕生した9人組ガールズグループ、NiziUも出席した。

「お久しぶりです。またもやJ.Y.Parkです」-。そんな、ちゃめっけたっぷりに登場したのは、同プロジェクトの総合プロデューサーJ.Y.Park(49)。これまで、TWICEなど多くの人気アーティストを輩出してきただけに、プレゼンのつかみから「さすが」としか言えない登場だった。

会見では、Parkが日本語で概要を発表した後、NiziUが登壇し、クロストークを行った。その場で1人一言以上発言していたが、全員がどこか緊張を隠せない様子だった。

無理もない。彼女たちは約1年前に、同プロジェクトのシーズン1で、最終デビューメンバーが発表されたばかり。場数の少なさというより、自分たちが夢見たデビューへの道をつかみ取った、「Nizi Project」は、何よりも忘れられない場所だからこそ、より、思いが強いのだろう。

緊張の中、メンバーは全員、Parkの質問にこちらが驚くほどスラスラと回答していた。中でもビックリしたのは、AYAKA(18)だ。発言が棒読みに聞こえてしまうと悩んでいた時期もあったが、参加を悩んでいる志望者に「迷っているなら、参加した方が良いと思います。結果が分からないので怖いと思いますが、参加するだけでも、すごく良い経験になると思うし、これから先の必要なことをたくさん学べるので、ぜひ、勇気を出してみてください」と、エールを送った。

AYAKAといえば、シーズン1のスター性審査で披露した“伝説の”テニス講座が有名だ。テニスラケットを持ち、「少し変わったテニス講座をしたいと思います」といい、約3年間ならったテニスを少し変わった視点で披露した。

「太ってきた時、テニスがおすすめです」と、言いながらラケットを振り、「これを3時間やれば、多分5キロ痩せることが出来る」と、突拍子もない持論を展開。他にも、虫が近くに寄ってきた時や、落ち込んだ時、歌いたくなった時など、さまざまなシチュエーションでの対処法をレクチャーした。最後は、AYAKA得意のウインクでParkをトリコにして見せた。

それまで、歌、ダンスでキューブを獲得できていなかったが、Parkは「スター性評価がどうなったら成功かというと、パフォーマンスをする前より、した後にその人をもっと好きになったら成功です」といい、キューブを初めて獲得した。

その上で、こう続けた。「もし今後、AYAKAさんが有名になったら、今のこの映像が、ファンたちの間で有名になると思う」。

言葉どおり、このテニス講座はAYAKAの“代名詞”の1つにもなっている。Park自身もかなり記憶に残っているようで、会見時、NINA(16)が志望者にアドバイスを送った後に、Parkは「自信を持ってテニスをやればいいですか? (笑い)」と、まさかのいじり発言をかましたのだった。

しかし、このユーモアあふれるジョークで緊張が少しほぐれたのか、最終順位1位のリーダーMAKO(20)は「今回はボーイズオーディションということで、また違ったNizi Projectが見られるのではないかと、私たちNiziUもすごくワクワクしています。ぜひ、私たちと一緒に、新しいグループの誕生の瞬間を見守ってください!たくさんの応援よろしくお願いします!」と、締めた。

第2弾から、新たにエントリー部門に「作詞・作曲部門」が加わった。Parkは「自分自身の考え、価値観を自分の言葉で書いて、そして曲を作っていくということ。そのような新しい才能を、今回発見できたらいいなという期待を込めて、取り入れた」と、理由を説明した。

シーズン1のスター性評価では、NINAがラジオ番組の設定でオープニング曲、トーク中のBGMを自分で作曲した。RIMA(17)が独学で鍛えたドラムを披露したことも、新たに追加した1つのきっかけになっていると感じた。

第2弾で発掘、選抜されたメンバーは、22年12月に発表、23年3月にメジャーデビューする予定だ。

自分たちの努力で、「Nizi Project」から夢への一歩を歩み出した9人。自分たちの実体験を交えた志望者への愛のある言葉は、説得力がありすぎた。そしてなにより、NiziUにとっては“弟分”が誕生することになる。会見で見た9人は、どこか“お姉ちゃん”になる覚悟をすでに持った顔つきをしていた。