フジテレビは25日、放送したアニメ映画「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」の中で「無限列車編」をテレビアニメ化して10月10日から同局系で全7話(日曜午後11時15分)放送すると発表した。第1話は煉獄(れんごく)杏寿郎(声=日野聡)が鬼殺隊本部を旅立ち無限列車へと向かう道中の任務を描いた完全新作エピソードで、第2~7話は、無限列車での任務を、約70カットの新作追加映像と新規追加BGM、完全新作予告編、新主題歌映像とともに描く。

また、既に発表されている劇場版を含めた「竈門炭治郎 立志編」に続くシリーズ「遊郭編」は、12月5日から同局系で放送をスタート(初回は1時間スペシャル)することも発表。主人公竈門炭治郎(かまど・たんじろう、声=花江夏樹)たちと対峙(たいじ)する上弦の陸・堕姫(だき)を沢城みゆきが演じることが決まった。

主題歌はテレビアニメ「鬼滅の刃 無限列車編」の主題歌はLiSAが務め、オープニングテーマ「明け星」、エンディングテーマ「白銀」を歌う。「鬼滅の刃 遊郭編」の主題歌はAimerが務め、オープニングテーマ「残響散歌」エンディングテーマ「朝が来る」を歌う。

「鬼滅の刃」は、16年2月15日発売の「週刊少年ジャンプ」で連載がスタートし、20年5月18日発売の同誌まで4年3カ月の間、休載なしで205話、掲載された。大正時代を舞台に、主人公の炭治郎が家族を殺した鬼と戦うために修業して「鬼殺隊」に入隊し、鬼と化した妹禰豆子(ねずこ、同=鬼頭明里)を人間に戻す方法を探して戦っていく物語。19年4月から9月までアニメ「竈門炭治郎 立志編」が放送され、人気が爆発的に高まった。

「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」は、原作漫画の7、8巻をアニメ映画化した。40人以上の行方不明者を出しているという無限列車を舞台に、炭治郎たちと史上最強の敵・魘夢との激闘が描かれた。テレビシリーズにも出た鬼殺隊の最高位“柱”の1人で、炎の呼吸を使う煉獄が任務に挑む姿が初めて描かれ、後輩の炭治郎らに激励の言葉を投げかけるなど、おとこ気のある姿勢に共感の声が相次いだ。映像美も評判で、終盤に煉獄が上弦の参の鬼・猗窩座(あかざ、同=石田彰)と激闘を演じるシーンをはじめ、アニメを超え、実写の質感があると評価が高い。

01年の宮崎駿監督のスタジオジブリ作品「千と千尋の神隠し」が記録した興収316億8000万円を超え、日本映画の歴代興収記録を更新。国内の興行成績は、2日までに興収401億4400万円、動員は2905万3000人、海外は6月21日時点で、65の国と地域で134億1417万人を動員した。