12月にロシアの宇宙船ソユーズに搭乗し、日本人初の民間人宇宙飛行士として国際宇宙ステーション(ISS)に渡航する、ZOZO創業者でスタートトゥデイ社長の前澤友作氏(45)が14日、ロシアの首都モスクワ郊外スターシティの、ガガーリン宇宙飛行士訓練センターで、メディア向けに宇宙飛行士訓練の様子を初公開した。

訓練後、会見を開いた前澤氏は、ISSでやりたいことについて聞かれると「100個くらい、準備しています」と胸を張った。既に訓練から渡航、帰還に至るまで「宇宙って実際どうなの?」をテーマに、自身のYouTubeチャンネルで公開予定する動画の、100の撮影テーマを世界中から広く募集するプロジェクト「宇宙でやってほしい100のこと」をツイッターなどで展開しており、そのことを暗に示した。

その上で、前澤氏はISS渡航に同行する操縦士のアレクサンダー・ミシュルキン宇宙飛行士(44=ロシア空軍少佐)とバドミントンをすることが、最も楽しみだと語った。「ミシュルキンとバトミントンしようと言っていて、楽しみです。ミシュルキンは、ご存じかも知れませんがプロレベルです」と笑みを浮かべた。

「宇宙でやってほしい100のこと」をはじめ「発信していくのが(自分たちの)ミッションの責任。民間人ならではの視点で見た宇宙、地球あらゆるものを発信したい」と、発信の重要性を強調した。その上で「いろいろなSNSをやっています。ツイッターは1000万のフォロワー。インスタグラム、YouTubeもやっています。もれなくロシアの素晴らしさも伝えたい」と強調。ロシアで口に合った食べ物は? と聞かれると「ロシアはシーフードがおいしい。特に、ロシアのエビが大好きです」と笑顔で語った。

今回のISSへの渡航はミシュルキン氏と、前澤YouTubeチャンネルの撮影を担当しする前澤氏の関連会社役員の平野陽三氏(36)と3人で挑む。共通言語は何かと聞かれ、前澤氏は「基本は英語でお願いしています。ミシュルキンの英語は聞きやすいです」と説明した。

6月中旬から始まった訓練の中で1番、印象に残っているのは無重力訓練だという。「45年間、生きてきて初めて体験し、最初はコントロール出来なくてバタバタしましたが、慣れてくると楽しいです」と笑顔で振り返った。

前澤氏は、宇宙を夢見る若い世代へのメッセージを求められると「皆さんに言いたいのは夢はかなう。諦めないで欲しい。99%は自分次第です」と力を込めた。