市川海老蔵(44)による新作歌舞伎「プペル~天明の護美人間~」が3日、東京・新橋演舞場で初日を迎えた。長女市川ぼたん(10)長男堀越勸玄君(8)の交互出演で、初日はぼたんが出演した。カーテンコールが4回、スタンディングオベーションも起こる盛り上がり。海老蔵とぼたんは大きく手を振って応えた。

お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣の絵本「えんとつ町のプペル」が原作で、ゴミ人間プペルと、はる(原作ではルビッチ)が友情を育む物語。海老蔵はプペルのほか、はるの父熊八、熊八の心臓、田沼意次の4役を演じた。早替わりの場面が何度もあり、決まるたびに拍手が起こった。

はるを演じるぼたんは、「だんまり」と呼ばれる、暗闇の中で戦うさまを表現する歌舞伎的演出に初挑戦。せりふ量や芝居の要素などが格段にアップ、海老蔵と一緒に立ち回りをするなど、大きな成長ぶりを見せた。

もともと販売しない花道脇の席以外、この日は完売となった。終演後、海老蔵はブログに客席の様子をアップし「ただただ涙(中略)。今日なんとか無事に初日を迎えられ満員御礼にて、胸が熱くなりました(中略)。最後は多くのお客様が立って応援してくれていました。涙でした。心から有難い」と感謝をつづった。

4日に初日を迎える勸玄君は、海老蔵とぼたんの舞台を同劇場で見守った。