英歌手ロッド・スチュワート(77)が、20日に中東カタールで開幕するFIFAワールドカップ(W杯)の開幕式への高額出演オファーを断っていたことが明らかになった。

英タイムズ紙によると、スチュワートは1年3カ月ほど前に100万ドルの出演料を提示されたが、同国の女性や同性愛者に対する差別や移民労働者に対する虐待など人権侵害を理由に出演を辞退したという。

スチュワートは同紙のインタビューで「大金をオファーされたが、断った。行くのは正しくないから。イラン代表も(ロシアに)武器を供給しているのだから欠場するべき」と述べている。

カタールではW杯の開催決定後に6500人以上の移民労働者が死亡し、うち37人はワールドカップのスタジアム建設現場で働いていたことなどが報じられている。

開会式への出演がうわさされていた米歌手デュア・リパも先日、インスタグラムのストーリーで「W杯開催が決まった時に掲げていた人権に関する公約が果たされたるまで、カタール訪問はお預け」とコメントを発表し、出演を否定していた。

開会式では韓国の男性音楽グループBTS(防弾少年団)のメンバー、JUNGKOOKと英歌手ロビー・ウィリアムズが、パフォーマンスを行うことが決まっている。(ロサンゼルス=千歳香奈子)