24日にスイス・チューリヒ近郊の自宅で死去したロックンロールの女王と称された米歌手ティナ・ターナーさんの死因は、自然死だったことが分かった。英デイリー・メール紙が報じたもので、長年の闘病の末に自宅で自然死したことを広報担当者も認めているという。

ターナーさんは、13年10月に脳卒中で倒れ、16年には腸がんと診断されたほか、高血圧や腎不全、音楽パートナーでもあった元夫アイク・ターナーさんから受けた暴力による心的外傷後ストレス障害(PTSD)など複数の健康問題を抱えていることを公表していた。17年に夫のアーウィン・バッグ氏がドナーとなって腎臓移植も受けているが、回顧録では腎臓移植を受ける前の16年末に安楽死を考え自殺ほう助団体に登録したことも赤裸々につづっていた。

同紙によると、ターナーさんは先月9日に英ガーディアン紙のインタビューで「死を恐れていない」と話し、死後も世界の人たちに自分のことを覚えていて欲しいと願っていると語っていたという。これが最後の公の発言だったとみられる。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)