門脇麦(33)が9日、都内のユーロスペースで行われた主演の日本・中国・韓国合作主演映画「ゴースト・オブ・ウエノ」(ワン・チイ監督)公開記念舞台あいさつに登壇。竹中直人(70)が共演シーンで「輪廻転生」などと延々と1人で語ったのを絶賛しつつ「1人で、ずっとしゃべっている中には、もしかしたらアドリブ?」と評した。これには、竹中も「もしかして適当って? 舞台あいさつ中に適当は失礼だなと。テンションが高くアドリブをやると思われますけど、言うこと、聞くでしょう?」と笑いながら切り返した。
「ゴースト・オブ・ウエノ」は、年間8万人以上もの人が行方不明となり、失踪問題が世界的にも視線を集める中、かつてはホームレスの人々がテント村を形成していた東京・上野公園が舞台。美術館、博物館、動物園などが点在し、国内外から常に多くの人が集まるウエノを中心に、一人の人間の生き方としての"失踪"に焦点を当て、すれ違う人と人のつながりに迫るヒューマン・ミステリー。門脇は上野でソーシャルワーカーとして働くサツキ、竹中が妻を亡くして公園で暮らすトシを演じた。
オファーを受けた当時の心境を聞かれ、門脇は「何か、面白そうな映画が動き出してるな、やるしかないなと」と振り返った。竹中が「麦ちゃんの大ファン。麦ちゃんと一緒だ! と。同じ作品に出たことはあるけど、共演は初めて。いい時間でしたよ」と口にすると「こんなにフラットな方が、いらっしゃるのかと、チャーミングな方で、最高の時間」と竹中との撮影を振り返った。
台本が30ページ程度と短かったので、アドリブはあったのか? と聞かれると、門脇は「基本、セリフのアドリブはなくて。本番中に突拍子もないアドリブが出るということではなくて、その状態に合わせて台本を柔軟に変えていく作業を、皆でしていくのが正しい」と答えた。その上で「竹中さんが1人で、ずっとしゃべっているところは、もしかしたらアドリブが…」と続けた。
竹中は「(アドリブは)監督が望んでいる顔をするとやる。ワン・チイ監督は全然、違うものを求めている。結構、静かな芝居をやるんだけど、アドリブが多そうな作品の方が、視聴率、撮っているから…何、言い訳してるんだ」と笑った。そして「生瀬勝久とか『言うこと、聞かないでしょう』と言うけど、聞くでしょ?」と客席に向かって訴えかけた。
門脇は「お散歩しながら『輪廻転生…』と、夢話をするシーンは台本通りでしたか? もっと、もっとたくさん話していらした。よく出てくるなと、難しい言葉が…日常的では、ないですよね。あれは絶対、竹中さんの言葉だったと思います」と撮影を振り返りつつ、分析した。
◆「ゴースト・オブ・ウエノ」 上野でソーシャルワーカーとして働くサツキ(門脇麦)は、都内の公園の青テントで、"ゴージョー"と呼ばれる身元不明のホームレス男性が残した日記を見つける。妻を亡くして自身も公園で暮らしているトシ(竹中直人)とともに、ゴージョーの正体を求め、日記を手がかりにホームレスのネットワークを訪ね歩く。やがてその先に、1人の女性の存在が浮かび上がる。さらに荒川の土手で生活するマリの口から明かされたのは、ゴージョーが自ら家族との縁を切ったという過去。それはサツキの人生をも大きく揺らがす事実だった。ゴージョーとは一体、何者なのか。彼はなぜ世間から姿を消したのか。そしてサツキが本当に探している人物とは…。



