「赤いハンカチ」「二百三高地」など多くの娯楽作を生んだ映画監督の舛田利雄(ますだ・としお)さんが8月26日午前11時1分、老衰のため東京都の病院で死去した。98歳。神戸市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長女紀子(のりこ)さん。

大阪外国語大(現大阪大)でロシア文学を学び映画を志して上京。当時の新東宝に入った後、日活に移り「心と肉体の旅」(1958年)で監督デビュー。人気絶頂の石原裕次郎さんとの名コンビで「錆びたナイフ」「赤いハンカチ」など“日活ムードアクション”を量産。小林旭さんや渡哲也さんらの主演作も手がけた。

吉永小百合さん主演「あゝひめゆりの塔」(68年)の後、黒沢明監督が降板した米映画「トラ・トラ・トラ!」の日本側監督を、深作欣二さんと共同で担当した。

その後も、戦争映画「二百三高地」「零戦燃ゆ」、アイドル映画「ハイティーン・ブギ」、アニメ「宇宙戦艦ヤマト」、現代劇「社葬」など、多彩なジャンルで良質の娯楽映画を送り出した。

90年代には「動天」「江戸城大乱」などの時代劇や、テレビドラマ演出で腕のさえを見せ、自由で洒脱な人柄は、晩年まで映画人たちから慕われた。93年紫綬褒章、99年勲四等旭日小綬章。(共同)