漫才師中田カウス宅に脅迫文が送られた事件をめぐり、犯人と疑われているとの印象を与えるデイリースポーツの記事で名誉を傷つけられたとして、漫才師前田五郎が発行元の神戸新聞社に損害賠償を求めた訴訟は22日までに、同社が解決金300万円を支払うことで大阪高裁で和解が成立した。訴訟関係者への取材で分かった。

 和解は21日付。昨年10月の1審判決は「記事は社会的評価を低下させる内容で、真実と認められない」と指摘、計280万円の支払いを命じた。

 1審判決によると、デイリースポーツは2009年5月26日の紙面で、前田が脅迫文を書いたとして「大阪府警に任意聴取を受けている」などと報じた。