民放連定例会長会見が20日、都内で行われ、井上弘会長(72)は、ロンドン五輪のテレビ放送をめぐる民放全体の収支が赤字になったことを明らかにした。具体的な額は明かさなかったが、関係者によると数億円とみられる。

 NHKと民放で構成するジャパンコンソーシアム(JC)が放送権料を扱うようになった84年のロサンゼルス五輪以降、五輪放送での赤字は初めて。井上会長は要因として、高騰している放送権料と時差で深夜の放送が多かった点を挙げた。放送権料は民放連3割、NHKが7割負担しているとされる。

 井上会長は「何とか今までは回収できたが、今後も放送権料が安くならないのは確かだろう。苦しくなっているのは事実」と話した。