大相撲秋場所、大の里が12勝3敗で見事6回目の優勝を飾った。しかも昨年秋場所以来1年ぶりの優勝だ。久々の強い横綱復活を印象づける場所であった。

私が初当選した1990年代は、まさに若乃花、貴乃花兄弟の若貴ブーム真っ盛り。しかも私の選挙区は杉並区で事務所は阿佐谷、二人が所属した二子山部屋はご近所さん。私が初めて作ったパンフレットに応援の言葉を寄せてくださったのが二人のお父上の二子山親方、貴ノ花こと花田満さんだった。無所属落下傘候補だった私にかけてくださった温かいお気持ちに感動し、奮い立ったものだった。

若貴が相撲界の中心にいたあのころをほうふつとさせる久々の若いスター、それが大の里、と大きな期待を寄せ、昨年、日本体育大学レスリング部OBで、日体大学友会レスリング部特別後援会の大山公知会長のご紹介で、私も大の里応援団に加わらせてもらった。

秋場所初日、向正面の砂かぶり3列目からの観戦。土俵上の力士の息遣いまでが伝わってくる生の観戦独特の臨場感を満喫した。

まず印象に残ったのは宇良と獅司の一番だ。技のデパート、と呼ばれる173センチの小兵に対する193センチの巨漢。低く当たる宇良を獅司が圧力で押し込む。何度も危ない場面があったが最後は宇良が巧みにいなして送り倒し。場内が沸きに沸いた。

元大関、朝乃山の復活も頼もしい。一山本を相手に前へ出る圧力が半端なく厳しい相撲で堂々の寄り切り。朝乃山が戻って来た、とうれしく感じた。

そして三役。私の大好きな小兵、新関脇の藤ノ川。気合十分で義ノ富士に挑んだ。ぐらつく場面もあったが、持ち前の強靱(きょうじん)な足腰で踏ん張り見事に寄り切り。新三役の初日を白星で飾った。

大関昇進がかかる関脇、熱海富士も強くなったので驚いた。先場所よりも一回り大きくなっている。豪ノ山の押しにも全く下がらず、左から抱えて一気に寄り切った。これからが楽しみな力士がたくさんだ。

そして大の里。大栄翔戦では悪い癖の「引き」が出て土俵際まで追い込まれ、私も思わず身を乗り出したが、見事にくるりと回って初日白星。いやぁ、危なかった! 技と力、気迫と執念。土俵には目を離せない一瞬一瞬がある。

砂かぶりで味わった秋場所初日、実に面白く、大興奮のひとときだった。

13日、秋場所を観戦する石原伸晃氏。手前は横綱大の里
13日、秋場所を観戦する石原伸晃氏。手前は横綱大の里