米誌タイムは17日、毎年恒例の「世界で最も影響力のある100人」を発表、日本からアニメ映画監督の宮崎駿氏と社会学者の上野千鶴子氏、大阪大の林克彦教授、米エール大の岩崎明子教授を選んだ。

宮崎氏を「アニメ界の歴史で個人として最も影響力のある監督」と評した。上野氏については著作が中国で人気となり、フェミニズムの概念を広めていることを紹介した。

林氏は雄マウス由来の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から卵子を作製することに成功し、「不妊の問題を抱える人々に希望を与えている」と評価。岩崎氏の免疫学の研究が新型コロナウイルス感染症の後遺症の解明に役立っていると称賛した。経営に関わるスイス製薬大手ロシュによると、岩崎氏は米国籍。

他にロシアの反政府活動家で2月に刑務所で死亡したナワリヌイ氏の妻ユリアさんや、5月に台湾総統に就任する頼清徳副総統らが名を連ねた。

タイム誌は毎年、政治や文化、芸術などの分野から外部の助言も取り入れた上で独自に「100人」を選出している。2023年に岸田文雄首相、21年には米大リーグ、エンゼルス(当時)の大谷翔平選手らが選ばれた。(共同)