2025年大阪・関西万博の運営を巡り、吉村洋文大阪府知事は22日、赤字が生じた場合に府や大阪市が穴埋めする可能性を否定した。府市による負担を提案した橋下徹元知事の発言に対し「そういう考え方もあるが、僕は違う。万博は国家事業だ」と強調した。府庁で記者団の取材に答えた。

開幕が近くなれば国、府市、経済界で方向性を議論するとも説明した。

橋下氏は21日、自身のX(旧ツイッター)で、府市が赤字を負担する代わりに、黒字や決定権も渡すべきだと主張。見解を問われた吉村氏は「府市が補填すべきではない」と述べ、機運醸成や前売りチケットの販売に注力するとした。

会場スタッフの人件費をはじめ、万博運営費の大半はチケット販売収入で賄われる。国は赤字の穴埋めを否定している。

吉村氏は、万博の「目玉」とされる次世代の交通手段「空飛ぶクルマ」について「技術的にはドローンだ」と説明。橋下氏がテレビ番組で「『有人ドローン』と言うべきだ」とした発言を踏まえた。呼称変更は否定した。(共同)