自民党は、9日告示の静岡県知事選に立候補する予定の元副知事の大村慎一氏を、党本部として推薦する方針を固めた。立憲民主や国民民主の両党が元浜松市長鈴木康友氏の推薦を決めており、与野党対決の構図となる公算が大きくなった。知事選は川勝平太知事の辞職に伴い実施される。26日投開票。

自民静岡県連は4月23日に大村氏の推薦を党本部に上申していた。自民が全敗した4月の衆院3補欠選挙後、初の大型選挙となるため、党内には態度決定することに慎重論もあった。関係者によると、茂木敏充幹事長が県連側に推薦する意向を伝えた。

大村氏は静岡市出身。1987年に旧自治省へ入り、2010年1月から約2年間、副知事を務めた。大村、鈴木両氏はいずれも公明党に推薦を求めたが、公明は自主投票を決めている。共産党は党県委員長の森大介氏が立候補し、政治団体代表の新人横山正文氏も出馬を表明している。(共同)