トランプ米大統領は22日、ニューヨークの国連本部で始まった国連総会一般討論で演説した。国際刑事裁判所(ICC)について、米国を不当に標的にする「邪悪な組織だ」と批判し、全ての加盟国に脱退を呼びかけた。人工知能(AI)開発を規制する国際的な枠組み構築を「全面的に拒否する」と表明。対立するイランが戦闘終結に向けた合意に応じなければ「全滅させる」と警告した。

トランプ政権はICCの赤根智子所長らを制裁対象に指定したほか、ICC本体への制裁に踏み込む姿勢を見せるなど圧力を強化。ICCを支持する日本との立場の違いが鮮明になっている。

トランプ氏は演説でICCは「反米的な法廷」だと主張し、米軍関係者らを捜査対象とすることを許さないと訴えた。

AIを巡っては「米国は中国を大きく引き離し、先頭を走っている」と強調。「超知能競争で勝つ者が勝者となる」とし、開発推進の構えを見せた。国連総会では暴走や悪用への懸念から、AIの安全性の確保が主要議題に浮上している。

また11月の米中間選挙後にイランとの合意を実現させたいとの意向を示した。「核開発計画を葬り去った」として対イラン攻撃を正当化した上で、イランを経済的に孤立化させる取り組みに加わるよう各国に求めた。

領有への意欲を示してきたデンマーク自治領グリーンランドとの合意を巡り「二つの大規模な軍事基地を建設する」と説明。米軍のベネズエラ攻撃による反米左派マドゥロ独裁体制の転換を成果としてアピールした。

ロシアとウクライナの戦闘について「問題を解決させる」とし、和平実現に向けた仲介に意欲を見せた。キューバに関しては「完全に失敗した国家だ」として反米姿勢の転換を図る考えを示した。(共同)