国内ビアホールの先駆けとなった東京・有楽町の「ニユートーキヨービヤホール」数寄屋橋本店が、9日にグランドオープンする。同店舗は1937年(昭12)の開業以来、2015年3月の営業終了まで多くの人に愛され、文化人らも常連だった。系列店で居酒屋よりビアホールの方が収益が高かったことなどから、このほど本店再建計画が持ち上がり、開業80周年となる9日に場所を移して新たに営業開始することが決まった。

 6日に行われた報道陣向けの内覧会では、目玉商品「復刻の生1937」もお披露目された。創業当初の生ビールのレシピを再現したもので、華やかなホップの香りとマイルドな味わい、くせのないのどごしが特徴。数量限定販売で、約4万杯を用意しているという。関係者は「8月末~9月くらいまではお楽しみいただけると思います」と話した。

 もうひとつの目玉が、ドイツ製の「シュタインジョッキ」だ。陶磁器製のジョッキで、グラスよりまろやかな味わいになる。温度が上がりにくいのも特徴で、中ジョッキで500ミリリットル、大ジョッキで800ミリリットルと、たっぷり味わうことができる。

 「ニユートーキヨー」代表取締役の森一憲社長(48)は、新本店について「落ち着いた雰囲気は(旧店舗と)変わらないようにしました」と話す。個室や家族でくつろげるソファ席など、必要に応じて改良しながらも、昔なじみの客への配慮で、基本となる雰囲気は「昭和」のまま。開業当時に使用されていたテーブルセットも一部設置されている。

 系列店では近年、若年層の来店が多くなったという。森社長は「こういう形でビールを飲める店は少ない。あえて若向きに作っていないところが受けているのでは」と推測。レンガ造りの内壁やステンドグラス、シャンデリアなどのレトロな内装は、ゆっくりとした時間をもたらしてくれそうだ。