神奈川県横須賀市長選は25日、投開票され、自民党の小泉進次郎・自民党農林部会長(36)が担いだ元市議の上地克明氏(63)が、3期目を目指した現職吉田雄人市長(41)ら2人を破り、初当選した。

 上地氏はタレント上地雄輔の父。横須賀で強い地盤を持つ小泉家だが、父純一郎氏の代を含めて09年、13年と「自前候補」が吉田氏に2連敗。今回三度目の正直で雪辱を果たし、小泉王国VS吉田市政のねじれ構図は8年ぶりに解消された。

 当確を受け、進次郎氏は上地氏、支援者と万歳。「選挙戦では上地さんの成長ぶりを見た。私が国会で言っている『人生100年時代』のように(63歳の初当選は)あらゆる世代に力を与える」と述べた。4年前は「私の力不足」と悔し涙で謝罪。雪辱戦に勝ったこの日は「ちょっと一人前の政治家の仕事をすることができた」。上地氏も「命を懸けて横須賀を復活させたい」と、意欲を示した。

 進次郎氏は、地元の選挙で今回3連敗すれば、「政治生命に影響する」(党関係者)ともいわれた。次の内閣改造・党役員人事では要職抜てきの見方もあり、市長選勝利で、期待が加速する可能性がある。吉田氏は今春、自身の名刺で市内観光の割引を受けられるようにしていたことが発覚。市民の支持をつなぎ留められなかった。【中山知子】