東京都議選は中盤戦だが、各種調査で、投票先を決めていない有権者は半数近い。どんな視点で投票する候補を選べばいいのか。91年都知事選に出馬し、ロックンローラーの視点で政治にもの申す内田裕也(77)に聞いた。

 内田は「自民党、安倍政権も、なんか訳分かんないことが次々起こるよな。森友学園、加計学園、決定版が豊田真由子衆院議員の『ハゲェー!』ってさ。俺もちょっとびっくりしたもんね」と暴言、暴行疑惑の週刊誌報道で渦中の豊田氏の名前を挙げた。その上で「だけど、あんな人を国会議員に選ぶってのは、選ぶ方も悪いんだよな」と続けた。

 都議選は小池百合子知事が代表を務める都民ファーストの会が、自民党と第1党を競り合う情勢。昨年9月の都議会の所信表明演説で、傍聴席から小池氏に「ちゃんと実行しろよ」とシャウトした内田は「こんなにかき回されるとは思わなかったよね。ただ、風やムードで選ぶ候補じゃ、つまんないよ」と話す。

 では、どんな基準で投票する候補を選ぶのか。内田は「やっぱり、ロックのにおいのするヤツ。そういう基準だよね」と強調。「最近じゃ、やっぱり『ハゲェー』だよな。あれはパンクだよ。あの言動がいいってんじゃない。あのくらいのインパクトで『私、本気で政治やらしていただきます』って、続けられるヤツ。政治って、常識を打ち破ったところで、有権者をバカにしてんのかってくらいの方が面白い。そのくらいの反骨心、根性のある候補を選びたいね」。