「銀河鉄道999」など、多くの作品で知られる漫画家の松本零士氏(79)が6日、東京都庁で行われた「快適通勤プロモーション協議会」第2回会合に出席し、小池百合子都知事が提唱した朝の通勤電車混雑緩和策「時差Biz(ビズ)」への、協力を呼び掛けた。

 「時差ビズ」は、都知事選で通勤改革を公約にした小池氏による、働き方改革の一環。時差出勤で通勤時間をずらすほか、テレワークや在宅勤務も各企業に呼び掛けており、この日の会合には、JRや私鉄など都内の各鉄道事業者者や、企業の代表者らが参加した。

 その中で、「鉄道といえば999。アニメは東京の1つの文化で、個人的にも仲が良い」(小池氏)ことから、松本氏の参加が実現。あいさつに立った松本氏は、「(混雑した)電車に乗ると、若い時はいいが、年を重ねるとだんだんいやになる」と自身の体験を踏まえ、「今回のアイデアは素晴らしい。時差を決めておけば、通勤通学が楽になる」と述べた。

 今月2日の都知事選で、特別顧問を務める「都民ファーストの会」が圧勝した小池氏に、「小池知事さん、勝利おめでとうございます。選挙(の投票)に行ったが、そこ(投票所)に行くまでが大変」と笑わせるひと幕も。先日の健康診断で「どこも悪いところがない」と医者に太鼓判を押されたことも明かし、「私もあちこち移動しているが、時差ビスができると快適になる。心ゆくまで頑張って」とエールを送った。

 小池氏は、自身が提唱して定着した夏の軽装「クールビズ」を引き合いに、「皆さんがいっしょに行動していただくのが、成功の鍵だ。大きなムーブメントとして定着させたい」と述べた。積極的に導入した企業は、特別に設けられる「松本零士賞」など、表彰対象になる。実施期間は今月11日~25日。