2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が大会後に再利用できる木材で選手村関連施設を造る建設計画を立てていることが13日、分かった。この日行われた街づくり・持続可能性委員会が以前から提案していた。

 小宮山宏委員長(元東大学長)はさらに、1度使用した再生鉄(スクラップ)で少なくとも1つの競技会場を建設することを強く提案。「金属、木材、食物、社会、人間。そのトータルで21世紀の持続社会をつくるべきで、過去大会でここまでやったことはない。日本ならできると思う」などと述べた。

 木材で建設予定の選手村関連施設は大会後、何らかの形で再利用する。一方、再生鉄の利用について武藤敏郎事務総長は、従来の鉄材との耐久性と費用の比較をする必要があるとしたが「現時点で比べてはいない。相当安いとなれば考えたいが、まだ具体化していない」と説明した。

 小宮山氏が求める「競技会場1棟」を再生鉄で造る提案については「すばらしい考え方で、これから詰めていきたいが、もう計画が相当進んでいるので簡単ではないと思う」と述べた。