2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は19日、大会マスコットを決める審査会の4回目を開き、来年2月上旬までに採用作品を最終決定することを決めた。五輪史上初となる全国の小学生による投票の時期は今年12月11日から、来年1月19日までとなった。

 応募期間は8月1~14日。募集終了後の8月下旬には組織委職員による形式要件のチェックを開始する。その後9月第3週に専門家によるデザインチェックを実施。斬新なものや子供受けするデザインを見落とさないためにマスコットに関連する専門企業の社員ら10~15人が選考する。男児・女児向け玩具、男児・女児向けコミック、児童書、ゲーム、アニメーション、ぬいぐるみ関連企業に依頼中という。

 同チェックで約100作品に絞り同月下旬から審査会メンバーが実際に選考を開始。20作品前後に絞った後、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)にも見せて、審査会による2次審査に移行する。その後、国内外の商標調査・国内意匠調査を経て、3、4作品を国民に公表。小学生1学級単位による最終投票へと移る。

 しかし、審査会の議論ではマスコット募集について広く国民に浸透していないとの危機感があり、審査会メンバーのタレント中川翔子は「永遠に地球の歴史に刻まれる。人ごとではなく国民1人ひとりのまつりごととして応募してほしい」と熱弁した。

 組織委関係者は「組織委は予算が多くない」と話し、テレビCMなどは打てないという。中川は「#2020マスコット」と書いた色紙を持ちSNS(ソーシャルネットワーク)と、報道のパブリシティーによる拡散を熱望。13日後に迫る募集開始へ、必死にアピールした。