世界陸上にも出場した女子マラソン選手が、万引の疑いで逮捕された。コンビニで化粧水などを万引したとして、栃木県警足利署は17日、窃盗の疑いで、契約社員の原裕美子容疑者(35=栃木県足利市)を逮捕した。署によると、「間違いありません」と容疑を認めているという。

 足利署と捜査3課によると、逮捕容疑は先月30日午後4時15分ごろ、足利市内の「セブン-イレブン足利大月町店」で、化粧水やおにぎりなど8点(2673円相当)を盗んだ疑い。

 原容疑者は足利市出身。初マラソンだった05年の名古屋国際女子マラソンで優勝し、同年の世界陸上ヘルシンキ大会のマラソンでも6位入賞。しかし、同年に右足第1中足骨を疲労骨折。1カ月後に練習を再開して第5中足骨、さらに1カ月後に第3中足骨が折れた。故障に苦しみながらも競技を続け、07年の大阪国際女子マラソンで復活優勝するなど第一線で活躍。最後の所属先は、シドニー五輪金メダルの高橋尚子さんらを育てた小出義雄氏(78)が指導するユニバーサルエンターテインメントで、13年に現役引退していた。

 犯行時、店員は気づいていなかったが、その後の棚卸しで商品が足りないことに気が付いた店長が3日、警察に被害を届けた。店の防犯カメラ映像に店内で、原容疑者がショルダーバッグに商品を入れる様子が映っていたという。