印刷業者に架空発注し政務活動費（政活費）を申請した疑いが指摘されている神戸市の橋本健市議（３７）が２８日、辞職の意向を固めた。

　神戸市議会は同日午前、各会派の代表者会議を開催。橋本氏が所属する自民党会派の安達和彦団長が会議終了後、橋本氏から「議員を辞職したいとの申し出があった」と明かし、本人からのコメントを読み上げた。

　「今般、私の不徳の致すところにより、議会を始め神戸市民の皆様に多大なるご迷惑、ご心配をおかけし、誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。「３日間熟考を重ねた結果、この際、自ら議員の職を辞したいと考えるに至りました」と記している。２９日に辞職願を提出するという。本人が持参するか、郵送かなどは不明。

　橋本氏は市政報告のチラシを印刷業者に架空発注し、約７００万円の政務活動費をだまし取ったとする「週刊新潮」の報道に関し、２３日に「架空発注はしていない」と否定する会見を行った。安達氏によると、２３日以降、橋本氏と連絡が取れない状態が続き「やっと昨日、連絡取れた」と明かした。

　約１時間、電話で話したが、声の様子から「かなり憔悴（しょうすい）している様子だった」。一方で、辞職の意向を固めたことで橋本氏は「今は吹っ切れた気持ちもあります」と話したという。

　橋本市議は７月には自民党の今井絵理子参院議員（３３）との不倫交際が報じられた。安達氏は「今井氏のことについて話されたか」の質問に「そのことについて私が言える立場ではない」とした。