元秘書の男性に「ハゲー」などの暴言や暴行を加えたと週刊新潮で報じられ、自民党を離党した豊田真由子衆院議員(42)が無所属出馬の意向を示す埼玉4区は、これまでに与野党5人が出馬予定の混戦だ。豊田氏はおわび行脚を継続。自民党公認候補、穂坂泰氏(43)は党市議らとあいさつ回りをしている。民進党と日本維新の会の候補2人は、小池百合子代表(東京都知事)の希望の党との調整の行方がカギだが、希望の党が独自公認候補を擁立する可能性もある。共産党は護憲で対抗する。

 希望の党と調整中の野党2党も“分裂”している。埼玉4区からは民進党の吉田芳朝県議(43)と日本維新の会の青柳仁士氏(38)の2人が出馬する。いずれも小池新党の対応が乱戦の中で大きな後押しになる可能性があるが、希望が独自候補を擁立する可能性もあり、先行きが見えない。

 吉田氏はこれまで「権力は腐る。政権交代可能な野党、自民党に対抗するしっかりした対立軸を作る必要がある」と訴えており、小池氏の動きを歓迎。希望の党に公認を求めているが、結論は出ていない。

 14年の総選挙直前、民主党(当時)との選挙協力で埼玉9区に選挙区を“調整”された青柳氏は「絶対に引かない」構え。希望の党は「維新と親和性が高い」と歓迎も「豊田氏と戦うつもりで準備してきた。保守改革10年の維新公認候補として、自力で出来ることをやるだけだ」と話した。