ノーベル文学賞が5日午後1時(日本時間午後8時)、スウェーデンアカデミーから発表され、日系英国人小説家のカズオ・イシグロ氏が受賞し、残念ながら今年も村上春樹氏(68)は受賞を逃した。

 2006年にノーベル賞の登竜門といわれるチェコの文学賞「フランツ・カフカ賞」を受賞して以来、ノーベル賞発表シーズンになると、作品が世界50言語以上に翻訳されている村上氏は毎年のように名前が挙がっている。今年も英大手ブックメーカー、ラドブロークスの予想オッズは5倍で、2番人気だった(1位は現代アフリカ文学を代表するケニア出身のグギ・ワ・ジオンゴ氏の4倍)。

 15年はベラルーシの女性ジャーナリスト、アレクエーシビッチ氏、16年は米歌手ボブ・ディラン氏が受賞し、文学の枠にとらわれない選考が続いていたが、アジア圏の受賞者は12年の莫言氏(中国)を最後に4年間出ていないことから、今年は期待が高まっていた。