将棋の最年少プロ、藤井聡太四段(15)が通算50戦目を白星で飾った。

 9日午後2時から東京・千駄ケ谷の東京将棋会館で行われた第3期叡王戦段位別予選四段戦準決勝で佐々木大地四段(22)を104手で下し、44勝6敗とした。同時に、同日午後7時から同じ場所で行われる決勝進出を果たした。

 佐々木には新人王戦準々決勝で敗れ、6敗目を喫している。その時と同じ後手番。じっくり腰を据えて戦う展開から一方的に細かい手順をつながれて、劣勢となった。同じ相手に初めて連敗するかと思われた投了寸前の局面で、佐々木が痛恨の大失着。藤井はこれで助けられ、9分9厘負けていた将棋で勝ちを拾った。

 同日午前中に行われたもう一方の準決勝は、杉本和陽四段(26)が三枚道達也五段(24=予選開始当時は四段)を下し、すでに同日午後7時開始予定の決勝に進出している。決勝で勝てば、本戦に進出。予選シードの佐藤天彦叡王・名人や、段位別予選(九段戦)で本戦入りを決めた渡辺明竜王(33)ら16人によるトーナメントに参加できる。