埼玉県川越市にある産業観光館「小江戸蔵里(こえどくらり)」にこのほど、日本酒が試飲できる「ききざけ処(どころ)」がオープンした。

 「知る人ぞ知るではなく、多くの人に埼玉のお酒をPRしていきたい」。埼玉県観光課としても、ききざけ処の開業は歓迎だ。昨年10月、ブランド総合研究所が発表した「都道府県の魅力度ランキング」で44位。関東地区では、47位の茨城県同様、県内の魅力が知られていない。

 観光資源としては、アニメの存在が大きい。テレビアニメ「クレヨンしんちゃん」の舞台となっている春日部市、同「らき☆すた」で有名になった鷲宮神社がある久喜市など、ファンが必ず訪れる聖地もある。

 また、香川県に次いで生産量第2位のうどん、日本一の小松菜やネギ、3位の枝豆など、お酒と合う食材もそろっている。07~15年には「埼玉ご当地B級グルメ王決定戦」も開催していた。もともと「食」への関心は高いはず。「県として、魅力を発信していく」と、観光課は意気込んだ。