「黒い霧解散」再び? 自民党の森山裕国対委員長は25日、野党が内閣不信任決議案を提出した場合、安倍晋三首相の対応について「(衆院)解散も1つの選択肢だ」と発言した。総理の専権事項に自民党幹部が言及するのは異例。国会審議を欠席する野党へのけん制とみられるが、この日首相と面会した鈴木宗男氏も、首相が「あらゆる選択肢、行動も頭に入れ、政治の停滞がないよう取り組む」と述べたことを明かした。

 首相のおじの佐藤栄作元首相は66年、自民党の不祥事が続いた際に衆院を解散、「黒い霧解散」と呼ばれた。自民党は大敗しなかったが、今の政権の不祥事をリセットするような動きに、立憲民主党の辻元清美国対委員長は「困るのは与党。そんな余裕はあるのか」と、激怒。自民党の二階俊博幹事長は「今どうして解散できるのか」と、森山氏の発言に不快感を示した。