米アップルは9日、タブレット端末「iPad(アイパッド)プロ」の新型機の動画広告について、不適切だったと謝罪した。巨大なプレス機が楽器やゲーム機、カメラなどを破壊する内容で批判が起きていた。米メディアが報じた。

広告は新型アイパッドプロの薄さと音楽や映像制作者への有用性のアピールを狙った。しかし米紙ニューヨーク・タイムズは、芸術家や音楽家らが何世紀にもわたり活用してきた「道具をつぶすことで、巨大IT企業がクリエーターの仕事を奪い金を稼いできたことを想起させた」と報道するなど批判が相次いだ。日本でも交流サイト(SNS)で「物を粗末に扱っていて不快」などの指摘が多数出ていた。

アップルの担当幹部は米広告専門メディアで「的外れなビデオだった。申し訳ない」と述べた。アップルはテレビでこの広告を放送しないことを決めたという。(共同)