サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会の1次リーグ最終戦で、日本が決勝トーナメント(T)進出を勝ち取るため、0-1と負けている状況にもかかわらず、ラスト10分で消極的に自陣でパスを回した戦術に賛否の声が噴出している。短文投稿サイト「ツイッター」でも両者の意見がバチバチ。ツイッター解析システムを使い、投稿された言葉の性質を分析すると、賛成ワードが56%、否定ワードが39%と僅差も、わずかに賛成が上回った。

 「決勝T進出」のために「敗戦維持」をする-。普通は絶対に交わらない“ねじれ”の試合展開がW杯史上、初めて起こったのだから、賛否の声は鳴りやまない。

 ポーランド戦は28日午後11時~29日午前1時ごろ。ツイッター投稿の対象時間は同午前0時~正午とし、「サッカー日本代表」とつぶやいた投稿内にある言葉を解析し、賛成的か否定的かの性質を分析した。ヒットした言葉は9111語。賛成的が56・3%(5132語)、中立的が4・7%(429語)、否定的が39%(3550語)だった。

 賛成的な言葉には「日本を支持する」「応援する」「許す」「すごい」「熱い」「感動をつなぐ」「判断を称賛する」「新しいチャレンジ」「最大限のリスク管理」などが目立った。

 否定的な言葉は「日本が非難される」「世界中から批判される」「フェアプレーを汚す」「ブーイング集まる」「茶番」「胸苦しい」「パス回しつまらない」「判断誤る」「悲報」「本意でない」などだった。

 ただ最も特徴的だったのは「恥」というキーワードが賛否両方でヒットしたこと。賛成側では「恥+役に立つ」、否定側では「恥+逃げる」だった。実際にツイッターの投稿を見ると「逃げるは恥だが役に立つ」という文言が散見した。16年に「逃げ恥」との略語で大ヒットしたTBSドラマの名前だ。

 第1戦はFW大迫の得点で「大迫半端ないって」、第2戦はMF乾の得点で「セクシーフットボール」、そして第3戦では「逃げ恥」。かつての流行語が次々と復活しているW杯になっているのも今大会の特徴かもしれない。